東静岡駅地区にサッカー場構想 エスパルス本拠地に(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20140106/CK2014010602000084.html
静岡市が利活用策を検討しているJR東静岡駅北側の市有地(葵区長沼、約二・五ヘクタール)に、サッカースタジアムの建設構想が浮上している。Jリーグの施設基準を一部満たさない「IAIスタジアム日本平」(清水区)に代わり、J1清水エスパルスの本拠地としての活用も探る。ただ建設には数百億円かかるとみられ、周辺の高層マンションや病院などへの配慮が求められることから実現までには曲折がありそうだ。複数の市関係者によると、東西約百七十メートル、南北約百六十メートルの市有地に建設できる競技場の規模を調べるなど実現の可能性を探っている段階。災害時に避難可能な公園の整備などスタジアム以外の選択肢も検討している。一九九〇年の「東静岡地区新都市拠点整備事業」の計画では、多目的アリーナゾーンに指定されていた。旧清水市との合併に伴う新市庁舎の建設や県立総合体育館の移転の計画もあったが、いずれも実現せず、今も空き地になっている。市は三月末までに市有地整備の方向性を公表する予定。二〇一四年度に策定する市第三次総合計画にも開発重点地区として東静岡地区の将来像を盛り込む。市は昨年、市有地の利活用策を専門家や市民から募るため、「文化の発信」「にぎわいの創出」「防災機能の強化」をテーマに都市デザインのコンペを開催。寄せられた提案を基に市民の意見を聞いたところ、スポーツ施設や総合博物館などを期待する声が寄せられた。IAIスタジアム日本平はJリーグのクラブライセンス制度の施設基準の一部を満たしておらず、観客席の三分の一以上を屋根で覆うことなどが必要。運営会社は新競技場の建設を市に求めている。チームの関係者は「市内全域から気軽にアクセスできる場所で選手にプレーさせたい」と期待している。